明治40年に建てられた「市田邸」という場所をお借りして、「読書のカタチ」展を開催しています。
ここは、戦後には声楽家を志す学生たちの下宿場に。
現在は地域や藝大の有志によって立ち上げられたNPO法人たいとう歴史都市研究会に管理されての、文化活動拠点となっています。
ギャラリー工を始めたのは、この市田邸のある上野桜木から5分くらい歩いた場所で、元々は実家の歯科医院でしたので、昔から馴染み深いところです。そんなわけで、この会期中、町へ通う事も含めて楽しみにしています。
なつかしの谷中にあったころのギャラリー工
もっと昔、歯科医院だったころの写真。法被を着ているのが、ブログの筆者です。
さて、「読書のカタチ」展に話を戻しましょう。
このグループ展は、毎回テーマを決めて、そのお題に添った制作に挑戦しています。今回は「読書」です。
選んだ図書は、メアリー・ノートン「床下の小人たち」、渡辺一夫「川原の石ころ図鑑」、ボーモン夫人「美女と野獣」、黒柳徹子「窓際のトットちゃん」、森永陽一郎「九月十九日」、山本周五郎「青べか物語」と、5人の作家、銘々違ったセンスです。
また、読書体験を3次元にし、工芸的なものへと落とし込むまでの思考の巡らせ方もユニークで、そのあたりのエピソードは、作品と合わせて作家それぞれの文章を添えてありますので、会場でお楽しみください。
「読書のカタチ」作品をクローズアップした写真は、こちらのページに掲載しています。
このほか、テーマ以外の作品も沢山ございます。
2017年9月29日(金)~
10月4日(水)※2日は休み
11時~18時
※最終日の4日は12時~17時
読書のカタチ
出品作家:市村富子(木)
奥由起子(テキスタイル)
尾山幸(陶)
福田真木子(ガラス)
南沢奈津子(金属)
灯火親しむの候、読書は心のオアシスです。そんな読書をテーマに、5人の工芸家がイメージの宇宙に心を遊ばせ、それぞれが思いを込めたカタチを、創りあげました。さぁ、お気に入りの一品を、お捜しくださいませ。
会場:市田邸
台東区上野桜木1-6-2
マップ:
https://goo.gl/maps/8HVrSfCVM8x